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シチリア島に春の訪れ 

アグリジェントのアーモンドフェステイバル

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イタリアで春が一番に来るといわれるシチリア島。なかでも春を一番に祝うお祭りが世界遺産アグリジェントで行われる「アーモンドフェステイバル」。このお祭りは、「世界民族舞踊際」として行われ、神殿の前で厳かな雰囲気の中、タイマツによる点火式で始まります。2010年は2月の第一週の予定ですがまた正確な日時は発表されていません。期間中は市内でパレード、劇場や舞台での発表が毎日あります。なお、興味のある方は参考までに、 http://www.mandorloinfiore.net/ (2009年の案内)をご覧下さい。

アラブ・ノルマン王朝の栄華が残る港町

パレルモ パラテイーナ礼拝堂
パレルモ 市場
パレルモ 旧市街 マリオネット

(写真左から) 金色に輝くモザイクで飾られたパラテイーナ礼拝堂/市場には自然の恵みを浴びた新鮮な野菜がいっぱい/旧市街の人形店の軒先にはシチリア伝統のマリオネットが

 パレルモ(Palermo)は、イタリアの南部シチリア島北西部に位置する都市でシチリア州の州都。アラブ・ノルマン王朝時代の栄華の跡が残る活気ある港町です。 パレルモには、ギリシャ、ローマ、アラブ、ノルマンの4つの文化に彩られた歴史があり、映画 『 ゴッドファーザー 』 に描かれたような現代史まで数えれば5つの文化が融合しているといえます。
 朱色のドームをもつふたつの教会をはじめ、ノルマン宮殿にある黄金のモザイクが華麗なパラティーナ礼拝堂、スペインバロック様式の四つ角広場クアットロ・カンティなど、かつてのコスモポリタン都市ならではの興味ある見所が沢山あります。 近郊のモンレアーレにあるノルマン・アラブ様式のドゥオーモと美しい中庭回廊も必見です。 シチリア島に点在する世界遺産とともに人々の営みが存在する、それ自体の魅力もさることながら、 「 美食 」 はシチリア島の旅のもうひとつのキーワードです。地中海でふんだんに採れる新鮮な海の幸は素材も味も抜群です!そしてきらめく太陽の光を浴びた自然そのままのトマ ト、ナスなど野菜類も見逃せません。ワインとともに美食に酔いしれる、これぞチシリア観光の真髄です。
パレルモ旧市街を歩く
パレルモの見所が集まる旧市街地区を歩きましょう。
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スタートはその名の通り「四つ�」の意味を持つクアットロ・カンティ。ヴィットリオ・エマヌエレ通りとマクエダ通りが交差する地点です。 17世紀に造営され、周囲の建物の壁には彫刻がされています。
ベッリーニ広場に面して建つ12世紀に建てられたマルトラーナ教会。
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内部はヴィザンティン様式の金色に輝くモザイク画で装飾されています。 中央ドームには、「全知全能のキリスト」を中心にその周りを大天使や聖人などが取り囲んでいます。特に、正面に向かって右にあるノルマンのルッジェーロ2世が冠を受けるモザイク画は、シチリアの最高傑作も言われています。

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マラトーナ教会と隣接するサン・カタルド教会は、3つの赤い屋根が印象的です。この赤い半円形ドームは、ハーレムに仕える「宦官の帽子」を模したもので、イスラム的な色彩が強い教会の特徴でもあります。内部は特に装飾などもされてなく、簡素な造りです。
パレルモの代表的建築物「大聖堂(カテドラーレ)」。
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初期キリスト教の教会がのちにモスクに造りかえられ、ノルマン王朝時代に再び教会に戻されたという歴史を持つさまざまな建築様式が複合された教会です。宝物館には、式典に用いられた用具、金細工、祈祷書などに、フリードリッヒ2世の王妃コンスタンツァの王冠が展示されています。この王冠は、豪華な金の冠で アーモンドほどの大きさの宝石や真珠で飾られています。

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パレルモ観光のハイライト「パラティーナ礼拝堂」。ノルマン王宮(現在はシチリア州議会堂として使用)の2階に設けられたアラブ・ノルマン様式の礼拝堂。目を見張るほど鮮やかなモザイク画装飾で覆われています。金地を使ったビザンティン様式でキリスト教会モザイク芸術の3大傑作のひとつに数えられています。

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5つの赤いバラ色のクーポラ(円屋根)をいただく典型的なアラブ・ノルマン様式の教会、サン・ジョヴァンニ・デッリ・エレミティ教会。中庭にはオレンジや椰子が茂り、南国ムードに包まれています。
旧市街には、上記のほか、シチリア最初のイエズス会協会「ジェズ教会」や下町風情いっぱいの「バラッロ市場」などがあります。
なお、パレルモ旧市街を歩く際に注意しなければいけないのが、昼休みと閉館時間。長い昼休みをとり、15時、16時まで閉まっている教会や施設も多いです。余裕のあるスケジュールで街歩きをお楽しみ下さい。

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